個人的にエーテルを感じる曲5選

エーテルを感じる曲

アナログ盤「Lily Chou-Chou/呼吸」を買いそびれたテラサキマサキです。こんにちは。

自分は岩井俊二監督の映画「リリイ・シュシュのすべて」のファンなのですが、最近アナログ盤の「Lily Chou-Chou/呼吸」が完全限定生産としてリリースされ1週間足らずで完売という事実に驚きと絶望を感じています。

そんなわけで、昨日は悲しみに暮れてLily Chou-Chouの楽曲をまとめた記事をアップしました。

で、今回は個人的にエーテルを感じる曲をリリイ・シュシュ以外のアーティストから5曲選んでみました。

まず、エーテルとは

映画「リリイ・シュシュのすべて」では「エーテル」という概念が語られます。

エーテルとは、アーティストが放つ感性の媒体、オーラのようなものだと表現され、映画冒頭のリリイ・シュシュファンの人達がエーテルを感じるアーティストについて語るシーンでは、「ジョン・レノン」という人もいれば、「椎名林檎」を挙げる人もいたりして、人によってエーテルの感じかたは異なるようです。

映画「リリイ・シュシュのすべて」は、その「エーテル」という概念を彼女の曲を通して具現化し表現できているように思うので、エーテルについて触れてみたいと思った人は映画を観るか、リリイ・シュシュの曲を聴いてみることをオススメします。

そして、今回はリリイ・シュシュ以外のアーティストでそれに近いようなエーテルを感じた楽曲を5つ選んでみました。完全に個人的な主観で選んでいることをご承知ください。ではレッツゴー。

遠視のコントラルト / 君島大空

君島大空の1stアルバム「午後の反射光」に収録される「遠視のコントラルト」。
彼の作品の中でも激しめのギターが披露されていて、また繊細な衝動が詰め込まれているように思える曲です。MVからは、なんとなく「リリイ・シュシュのすべて」のような世界観を感じてしまい、君島大空を好きになるきっかけになった曲でもあります。

はなればなれの君へ / 中村佳穂

アニメーション映画「竜とそばかすの姫」の劇場歌の一つ「はなればなれの君へ」。
作中の舞台となる巨大なメタバース〈U〉の中で、Belleが竜に向けて歌った曲で、シンガーソングライターとして活動する中村佳穂が歌を担当しています。痛みをもつ傷を優しく修復していくような歌声にただただ魅了されてしまう1曲です。英語Versionもあって、こちらのバージョンもとても良いです。
映画を観ていないという人は映画も観てみてはいかがでしょうか。
ストーリーを重視して観るよりも、映像作品として観るととても楽しめると思います。

Orion / Chouchou

Chouchouと書いて「シュシュ」と読むようです。
YouTubeのチャンネル名に「蝶々」とあるので「ちょうちょ」と読んでしまっていました(恥ずかしいな)😂

ボーカルのジュリエット・へベールと、コンポーザーのアラベスク・ショシェの2人から成り、メタバースの先駆けでもあるセカンドライフにて2007年7月に結成されています。

Orcaorcaのカワディアス・マヤをゲストメンバーとして迎え入れ、2021年12月にリリースしたコラボレーションアルバム「最果のダリア」に収録されています。「Orion」は少し翳りがあるような歌い方をしていて、「Chouchou」の作品の中でも珍しい曲ではないかと思います。

「シュシュ」という言葉や「アラベスク」という言葉が絡むと、どうしても「リリイ・シュシュのすべて」を連想してしまいますね。他の作品でも透き通った歌声がとても素敵なアーティストです。

他の曲だと「UTOPIA」、「Lost utopia」や「another dawn」が好きです。

I.S.W.Y.(Lavender Edition) / 朝生愛

朝生愛の1stアルバム「ラヴェンダー・エディション」に収録された「I.S.W.Y」。
優しく鳴らされるギターの後ろで、駆け足の秒針のような音が聞こえる浮遊感漂う曲。
穏やかな時間を過ごしているようでいて、自身が強く望んでいるんだけれど叶わない何かの切なさや哀しさを感じます。

曲タイトルの「I.S.W.Y」は、どういう意味を持っているんでしょうね。
もしも、歌い出しの歌詞が「I’m sticking with you.」と歌っているのだとしたら、曲タイトルは各スペルの頭文字を取ったもので、歌詞は「The Velvet Undergroud」の「I’m Sticking With You」のオマージュかもしれませんね。歌詞が8割程同じのように聴こえます。

Hardly Ever Smile / POiSON GiRL FRiEND

最近存在を知って追いかけているアーティストです。
ボーカル「nOrikO」によるユニット「POiSON GiRL FRiEND」の「Hardly Ever Smile」。
初期の活動は1990年から開始しており、当時の日本にはそぐわないサウンドセンスに驚かされます。
2014年に前回のアルバムリリースから20年という時を経て「rondoElectro」をリリース。次いで2018年にアルバム「das Gift」をリリースしています。

現在Amazonでは「POiSON GiRL FRiEND」のCD在庫が少なく、既に入手困難となっているアルバムもあります。そのおかげで「das Gift」のCDのみに収録された「PIL」のカバー「Poptones」を聴きたくても聴けず、日々悶々として過ごしているのはきっと自分だけではないはず。キキタイヨー😂

おわりに

映画「リリイ・シュシュのすべて」が公開されてから20年以上が経ちますが、未だにこの映画の周年動画がYouTube「岩井俊二映画祭チャンネル」にアップされたり、アナログ盤「Lily Chou-Chou/呼吸」がリリースされるのは、監督を始めとした関係者がこの映画を愛しており、根強いファンに支持されているからなのでしょうね。

今回「個人的にエーテルを感じる曲」としてまとめさせていただきましたが、こうして聴いてみると、どれも感情に溶けていって細胞に染み込んでいくような「癒し」のようなものを感じますね。

「リリイ・シュシュのすべて」の映画自体は精神的にキツめの映画なので今は観たいと思わないけど、また観返す日が来るんだと思います。それはいつで、自分がどんな状態の時なんだろう。